朝日大学病院

岐阜県岐阜市 橋本町3丁目23番地 [JR岐阜駅より徒歩約7分]

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乳腺外科

乳腺外科の概要

乳腺外科は平成14年1月に乳腺専門医の樫木良友教授が赴任し、当院外科に乳腺外来を開設しました。 その後、平成19年4月に安部まこと医師と平成21年9月に細野芳樹医師の乳腺専門医が赴任し、平成22年4月に乳腺外科学教室 として独立しました。
現在、乳腺外科では、2名の乳腺専門医の他、3名の乳腺担当女性放射線技師(マンモグラフィ撮影技術認定者)、 2名の乳腺外科担当看護師及び1名の化学療法担当薬剤師によりチームを編成し、最新の乳癌診療等を提供しております。

  • 乳腺外来

    乳腺外来

患者さんへ

受付は、本館1階で受付をしてください。 その後、東館のエレベーターに乗っていただき、7階で降りてください。

①乳がん検診で要再検査となられた方、乳房のしこりが気になる方などご相談ください。
②当院にて乳がん手術をされた方のみ上肢リンパ浮腫の弾性着衣やマッサージ等の説明も行っております。
③また、乳がん手術後の補正下着、抗がん剤治療による脱毛対策のウィッグ等の紹介やアドバイスも行なっております。

詳細は、当院代表電話の受付にご連絡いただき、乳腺外科に相談希望とお伝えください。(月曜日~金曜日:13時~15時)

ご連絡先 058-253-8001(代)

外科系の専門医制度と連携したデータベース事業を開始します。

主な対象疾患

乳癌
乳癌以外乳腺悪性疾患
乳腺良性疾患(乳腺症、線維腺腫、乳輪下膿瘍など)

診療内容

乳腺疾患の診断・治療(乳癌の手術・化学療法等)
乳房再建の手術療法

主な検査と治療について

乳癌の診断法:マンモトーム生検

使用する機器の商品名から「マンモトーム生検」と言われています。
マンモトーム生検は、超音波(エコー)ガイド下、もしくはマンモグラフィ(ステレオ)ガイド下で行われます。どちらを使用するかは、病変の種類によって適切な方法を選択します。
超音波(エコー)を使用しながら行なう検査では、腫瘤(しこり)などの、超音波で確認可能な病変に対して行います。マンモグラフィ(ステレオガイドマンモグラフィ)を使用しながら行う検査では、悪性の可能性がある(微小な)石灰化病変の診断をする場合に行います。
入院の必要はなく、すぐに日常生活に戻ることができる検査です。
切開生検では、大きく(数cm)皮膚を切り開いて組織片を採取しますが、マンモトーム生検は、局所麻酔下で行われ、生検のための小さな傷(約4mm)が1つだけで、縫合は不要です。傷跡は1~2か月くらいでほとんど目立たなくなります。また、細胞診や針生検(CNB)よりも採取する組織量が多く、より確実な診断をすることができます。
当科では、それぞれ患者さんにあった細胞、組織診断法を選択し、迅速・安全・確実に診断をつけるように努めています。

マンモトーム
乳癌の治療法:センチネルリンパ節生検

乳癌の標準治療として今まで行われてきた腋窩リンパ節郭清(乳房に近い脇のリンパ節を一塊として採ってくること) にとって変わる方法です。
通常の腋窩リンパ節郭清を行うと20~30%の患者さんに、手術した側の上腕リンパ浮腫がおきるといわれています。 腕の知覚障害、運動障害等の合併症もあります。採ったリンパ節に転移がなかった場合、 行った腋窩リンパ節郭清の治療としての意味はないことになります。 すべてのリンパ節を採る前に代表リンパ節を調べて、転移があった場合のみ腋窩リンパ節郭清をしたらよいのではないかということで、 この治療が考えられました。
代表のリンパ節が、つまり「センチネルリンパ節」(図1)です。 センチネルリンパ節は、術前に乳癌に近い部位に特殊な薬品を注射することにより見つけ出すことができます。 脇に約3cmほどの傷をつけるだけで取り出せ、術後の合併症もほとんどありません。

「センチネルリンパ節」(図1)
新しい乳房温存手術法:MRシェル法

最近、乳房MR検査が普及し、MR検査でしか見つからない小さな乳癌やMR検査により、はじめて精確な広がりが診断できる乳癌 が増えています。 しかし、高度な診断ができるようになっても、従来の乳房温存手術(乳腺部分切除)は、超音波画像を用いて行うため、MRIでしかうつらない乳癌を正確に切り取ることができず、乳房全摘手術(乳房切除術)になってしまったり、大きく切除する乳房温存手術になって、患者さんが満足できる乳房の形が残せなかったりすることがあります。
当院では、2008年から、MR画像を直接用いた乳房温存術を開発し(MRシェル)、臨床研究を重ねて、2011年、国際的に新しい乳房温存術として認められました。
MRシェル法は、まず、手術時と同じあおむけで、乳房の表面に熱可塑性プラスチック(シェル)を貼りつけ、MR検査をします。 画像処理を行い、MRでうつった乳癌の大きさ、位置、広がりをシェルの表面に作図します。MR検査終了後、シェルはとりはずし、 手術時まで、患者さんの乳房の形を保ったまま保管されます。 手術時に、全身麻酔後、保管しておいたシェルをMR撮影時と同じ位置に患者さんの乳房にはめ、切り取り予定線上のシェルの小孔から、 体に影響のない青色色素を細い針で乳腺内へ注射し、切り取りの目印とします。目印を注射し終わったら、シェルをはずし、乳腺の部分切除を行います。このMRシェル法により、乳房内のMRで癌と診断された部分を必要不可欠なだけ、切り取ることができるようになり、 より患者さんの満足が得られる乳房温存術を提供できるようになっています。

(図:論文1ページ目) 

乳癌の検査法:乳腺超音波画像と造影乳房MRI、CT画像のfusion法

造影乳房MRIはマンモグラフィーや超音波に比べ、感度が高く、多発乳癌の検出に有用であることが数多く報告されています。
術前の造影乳房MRIにて悪性が疑われ る病変(MRI-detectedlesion )を認めた場合、手術術式選択において組織検査が必要となる場合も少なくありません。また造影乳房MRI後のセカンドルックUSにて新たな乳腺腫瘍が検出されることもあり、MRIやCT画像情報を超音波に補完することで、超音波の確信度、再現性、検者間の信頼性を高めることが可能となります。
当院の乳腺超音波装置は、造影乳房MRIやCT画像情報と超音波画像を同期し、同一画面上にリアルタイムに表示させ、磁気センサー、磁気発生装置、磁気検出ユニットを用いて、悪性が疑われる病変(MRI-detectedlesion)を認めた部位を乳房超音波画像で検出できるようになりました。 この乳腺超音波画像と造影乳房MRI、CT画像のfusion法で標的病変が超音波で同定できればUS下での組織検査や病変の広がり診断、手術範囲の評価を行うことができます。

実績

手術/検査 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
全身麻酔下手術 74 72 56 69 54
           
Ⅰ 乳癌手術(両側1例含む)          
 1 乳房切除術(内 乳房再建術) 43(6) 41(5) 36(4) 32(0) 34(0)
 2 乳房部分切除術(腋窩廓清追加) 28(5) 27(9) 13(8) 23(11) 17(8)
Ⅱ 良性腫瘍切除など 3 6 6 4 2
Ⅲ 局所麻酔下手術          
 1 良性腫瘍摘出術 3 3 1 0 0
 2 CV挿入など 0 2 2 7 5
Ⅳ 生検術          
 1 USガイド下 マンモトーム生検 15 31 24 5 26
 2 ステレオガイド下 マンモトーム生検 11 9 14 7 4
 3 USガイド下針生検 111 90 83 60 49
 4 切開生検         3
           
セカンドオピニオン 1 1 1 0 0

スタッフ紹介

氏名
川口 順敬
北澤 舞
大貫 安希子
職務
教授
医師
非常勤
専門分野、学会認定など
日本外科学会 外科専門医
日本乳癌学会 乳腺専門医・指導医
乳房再建用エキスパンダー/インプラント責任医・実施医
検診マンモグラフィ読影認定医
乳がん検診超音波読影認定医
日本乳癌学会評議員
  • 日本がん治療認定医機構認定医
  • 日本外科学会 外科専門医
  • 日本乳癌学会 乳腺認定医
  • 乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医
  • 検診マンモグラフィ読影認定医
  • 乳がん検診超音波検査実施・判定医
形成外科
卒業大学
滋賀医科大学
東海大学
卒業年
1985
2015
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