朝日大学病院

岐阜県岐阜市 橋本町3丁目23番地 [JR岐阜駅より徒歩約7分]

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脳神経外科

脳神経外科の概要

朝日大学病院(開設時は村上外科病院)脳神経外科は1968年に岐阜県内では最初に開設され県内屈指の歴史を有しています。市民の皆さんから「脳の病気と言ったら村上さん」と親しみをこめて呼ばれ信頼を得ています。脳卒中、脳腫瘍、頭部外傷の治療に加え、顔面痙攣(微小血管減圧術・ボトックス療法)、三叉神経痛(微小血管減圧術・薬物療法)、中枢性疼痛(大脳皮質電気刺激療法)といった機能的疾患や頭痛の治療も受け持っています。さらに低髄液圧症候群や正常圧水頭症といった疾患の治療経験も豊富です。クモ膜下出血や脳梗塞などの一刻を争うような疾患を対象にしていますので、24時間救急に対応し、来院後1時間以内には治療を開始できる体制をとっています。また回復期リハビリ病棟を併設していますので、急性期から回復期までの一貫したリハビリテーションが可能で、社会復帰率を向上させています。

  • アンギオ

    アンギオ

主な対象疾患

病名
脳卒中(クモ膜下出血・脳内出血・脳梗塞など)、未破裂脳動脈瘤、頚動脈狭窄、脳腫瘍、頭部外傷、顔面痙攣(微小血管減圧術、ボトックス療法)、三叉神経痛(微小血管減圧術・薬物療法)、中枢性疼痛(大脳皮質電気刺激療法)、低髄液圧症候群、正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫

診療内容

最近の脳血管障害の治療は、カテーテルという細い管を用いて、血管の中から動脈瘤に詰め物をしたり(脳動脈瘤コイル塞栓術)、細くなった血管を拡げる(経皮的脳血管形成術)という脳血管内手術と呼ばれる方法が急速に広まってきています。この治療は低侵襲で効果も絶大ですが、全ての脳血管障害にこの治療法が行えるわけではなく、従来の開頭術との使いわけが重要です。当科では、開頭術と血管内手術の双方に豊富な経験を有する専門医が治療にあたりますので、それぞれの治療法の利点と欠点をわきまえた上で、個々の患者さんにとって最も適している方法を選択することができます。開頭術に関しては、低侵襲手技を可能な限り適用しており、脳の表面に近い部分の出血や脳腫瘍などには積極的に局所麻酔下で無挿管、自発呼吸を維持して開頭術を行っています。最近では開頭術の20%近くを局所麻酔下で行うようになっています。2011年からは世界に先駆けて浅側頭動脈-中大脳動脈バイパス術にも局所麻酔下手術を導入しています。特に高齢者や呼吸器疾患などの全身合併症を有する患者さんには有用な方法です。また脳幹病変に対する治療に関しても、日本有数の手術例数を有しており、国内外から高い評価を得ています。年間入院数は744人(脳卒中センター 10床、一般病床50床)、手術件数314件 (いずれも2019年の実績)。

主な検査と治療について

脳動脈瘤

脳内の動脈に瘤状に拡張した部分が存在します(脳動脈瘤)。脳動脈瘤の成因は明らかではありませんが、一般に動脈分岐部の壁に先天的に弱い部分があり、血液の流れ、加齢による動脈硬化や高血圧などが加わって発生すると考えられています。今までのところ、これは無症状ですが、一旦、破れるとクモ膜下出血という状態が生じ、そのために死亡したり、重い後遺症を残したりすることがあります。一般的にはクモ膜下出血をきたした場合は、その1/3は死亡し、1/3は後遺症を残し、社会復帰が可能な人は1/3にすぎないとされています。したがって脳動脈瘤が一旦、破裂すると極めて重篤な状態をまねくことになります。ただし破裂する確率は1年間あたり1%程度とされています。他に重大な病気がなく、治療が比較的安全に行える可能性が高いと判断されたかたには、破裂を予防する手術がすすめられます。

脳動脈瘤の治療方法

主な治療法として脳動脈瘤ネッククリッピング術とコイル塞栓術の二つがあります。

  • 脳動脈瘤ネッククリッピング術

    全身麻酔下に開頭を行い動脈瘤の頸部にクリップをかけて、血液の流入を遮断して破裂を防止します。
    開頭術による治療は、直視下に手技を行いますので、確実で長期的な安定性という点でも優れています。

    全身麻酔で手術を行います。
    必要な部位の頭蓋骨をあけて(この頭蓋骨は後から元に戻します)、顕微鏡を使用して脳の間を分け、破裂した脳動脈瘤の根元にクリップをかけて動脈瘤に血液が入らないようにします。

    クリッピング術に伴う合併症
    脳の損傷、脳腫脹(脳が腫れること)、正常血管の閉塞などの合併症をきたす危険性がありますが、その率は5%以下です。

  • 脳動脈瘤ネッククリッピング術
  • コイル塞栓術

    局所麻酔下に血管の中からカテーテルという細い管を動脈瘤に誘導し、柔軟な金属コイルを用いて動脈瘤の中に詰め物をして、動脈瘤内に血液が流入しないようにするものです。
    手術は血管撮影室で行います。足の付け根もしくは肘に局所麻酔を行い、動脈内にカテーテルという管を挿入します。直径1mm以下のマイクロカテーテルを動脈瘤内に誘導し、プラチナでできた柔軟なコイルをゆっくり動脈瘤内に充填していきます。充填が終了したらカテーテルを抜き、足の付け根もしくは肘の動脈を圧迫止血して終了します。これらの操作は非常に細かい作業のため患者さんが安静を保てない場合には全身麻酔になることもあります。

    コイル塞栓術の利点
    コイルによる血管内治療は身体や脳にかかる負担が少なく、高齢者や全身状態が不良な場合にも適用が可能です。また従来の直達手術では動脈瘤の解剖学的な位置関係により手術の難易度が異なりましたが、血管内からのアプローチではそのようなことはなく、どのような部位にも適用できます。

    コイル塞栓術の欠点
    動脈瘤の形態によっては、血管内治療に不向きなものも存在します。動脈瘤茎部といわれる入り口の部分がくびれていないものでは、血管内から詰め物を行うと正常の血管をつめてしまう危険性があり、それを避けようとすると往々にして動脈瘤そのものが不完全閉塞に終わることになりがちです。不完全閉塞に終わった場合は長期的にみると動脈瘤が再開通して再び破裂する危険性が残ります。

    コイル塞栓術に伴う合併症
    細心の注意をはらって手術にのぞみますが、5%程度の率で合併症が起きる可能性があります。

    手術中の出血
    手技中に動脈瘤が破れることがあります。少量の出血であれば予後に影響しないこともありますが、大量に出血した場合には意識障害、片麻痺などをきたしたり、場合によっては死に至る事があります。

    手術中、手術後の脳梗塞
    充填したコイルそのものや、その周りに出来た血栓により正常の血管がつまり、脳梗塞を生じる場合があります。

    造影剤などの薬剤を使用しますが、それらによってアレルギー反応を起こす場合があり、極めて稀にはショックとなることがありますが、ほとんどは一時的なものです。

    脳動脈瘤2
頚動脈狭窄

頚動脈が細くなっています。これは、動脈硬化のために頚動脈の壁が厚くなって内腔に突出したために、血液の通る道が狭くなってしまった状態です。そのために、脳に行く血行そのものが悪くなったり、細くなった部分で滞った血液が固まって、それが脳の方に飛んでいって脳の中の血管を詰めてしまったりして、脳梗塞をきたす危険性があります。頚動脈はちょうど顎のあたりで内頚動脈 (脳を栄養する血管) と外頸動脈 (顔面や頭の皮膚などを栄養する血管)に分岐しますが、内頚動脈という血管の根本が、動脈硬化により狭くなりやすい部位です。一般的に、頚動脈が70%以上細くなっている場合は、そのまま放置しますと、年間10%程度の率で脳梗塞をきたし、その内の半分は重篤な後遺症を残したり、死亡にいたるとされています。

頚動脈狭窄の治療方法

頸動脈の細くなっている部分を拡げる必要がありますが、それには血栓内膜切除術という方法と経皮的血管拡張術という方法の2種類があります。

  • 血栓内膜切除術
    全身麻酔下に、細くなっている部分の頸動脈を直接露出して、患部の動脈に切開を加えて、内腔に突出した動脈硬化巣を除去するという方法です。
  • 経皮的血管拡張術およびステント留置術
    局所麻酔下に血管の中からカテーテルという細い管を通して治療を行う方法です。 足の付け根にある大腿動脈からカテーテルという管を頚動脈まであげます。次にその管の中を通じて先端に風船が付いた細いカテーテルを頚動脈の細くなっている部分に誘導して、風船をふくらませることによって細くなっている部分を拡げます。この操作だけでは拡張が不十分であったり、血管の壁に大きな裂け目を生じたような場合は、ステントという筒状になった金属の網を入れる操作を追加します。手術自体は1時間から2時間程度で終了しますが、手術後にカテーテルを挿入した部分の止血を行うために3時間から5時間の安静が必要です。
  • 経皮的血管拡張術およびステント留置術に伴う危険性
    風船をふくらませることやステントを挿入することにより、血管の壁の中にあった脂肪や血液のかたまりを飛ばしてしまい、脳の中の血管をつめてしまうことがあります。
    頚動脈を拡げた後に脳に行く血流が良くなりすぎて、脳出血や脳腫脹(脳が腫れること)、痙攣などをきたすことがあります。これは血管拡張術後に約1%の率で起こるとされており、術前の脳の血行が悪い人ほど起こりやすくなります。
    頚動脈周囲にある神経を刺激して低血圧、徐脈、不整脈を生じることがありますが、ほとんどの場合は数日間の点滴治療により対処可能です。 手技には造影剤を使用しますが、それによって腎臓の機能障害やアレルギー反応を起こす場合があり、極めて稀にはショックとなることがありますが、ほとんどは一時的なものです。
    その他種々の合併症が起こる危険性はありますが、これらの合併症が起こる率は5%以下です。
頚動脈狭窄説明書(CAS) 頚動脈狭窄説明書(CAS)2
顔面痙攣

顔面けいれんは顔の片側だけがぴくぴくと動いてしまう病気です。最初目のまわりがぴくぴくする状態からはじまり、進行すると目のまわりばかりでなく頬や口までが片側にひきつれた様になります。緊張するとさらに症状が悪化します。これは、顔を動かす神経である顔面神経が脳幹より出たところで血管によって圧迫されるのが原因になっています。

顔面痙攣の治療方法

  • 治療としてはボツリヌストキシンという薬を局所に注射する方法と、開頭術によって圧迫している血管を移動させる方法があります。症状が顔面全体に及んでいるような重症例では、開頭術による治療の方が適していると考えられます。

手術の有効性など
手術の有効率は90%以上とされています。聴力障害や顔面神経麻痺などをきたす危険性がありますが、その率は5%以下です。頭蓋内出血、脳梗塞,脳損傷や髄液漏、感染などの危険性もありますが、その頻度は極めて稀です。

顔面痙攣
頭蓋外-内血管バイパス術

脳の中の重要な血管がつまっており、それによって大脳半球の血液の流れが悪くなって脳梗塞をきたしています。このまま放置しますと、脳梗塞が拡大して麻痺などの重篤な症状が生じる危険性が高いため、脳の血行を良くする手術が必要です。

頭蓋外-内血管バイパス術の治療方法
  • 鎮静剤を点滴して局所麻酔下に手術を行います。一般的に局所麻酔の手術は全身麻酔に比べて、身体に与える影響が少なく、術後の呼吸、循環器などの合併症が減少するとされています。
    右耳の前の頭皮を栄養する血管(浅側頭動脈)と、脳の表面の血管(中大脳動脈)とをつないでバイパスを作ります。

手術の危険性、合併症
脳梗塞などをきたす危険性がありますが、その率は5%以下と考えられます。

局所麻酔下頭蓋外-内血管バイパス術
三叉神経痛

三叉神経痛は顔面の片側が発作性に強く痛む病気です。多くの場合、洗顔、食事などにより痛みが誘発されます。これは、顔の感覚を司る神経である三叉神経が血管によって圧迫されるのが原因になっています。

三叉神経痛の治療方法
  • 治療としては、テグレトールという神経の興奮を抑える作用がある薬の内服や、神経ブロックという注射を行う方法と、開頭術によって圧迫している血管を移動させる方法があります。内服薬の効果が不十分であったり、副作用により内服が継続できない場合は、開頭術による治療を選択します。

開頭術 
耳の後ろに小さな開頭を行って、三叉神経が脳幹から出たところで圧迫している血管を移動させて、戻らないようにします。

手術の有効性など

手術の有効率は80%程度とされています。聴力障害などをきたす危険性がありますが、その率は5%以下です。頭蓋内出血、脳梗塞,脳損傷や髄液漏、感染などの危険性もありますが、その頻度は極めて稀です。

三叉神経痛
脳内出血

全身の血管が高血圧により動脈硬化をきたし、脳血管がある日突然、破綻し脳内に出血(血腫)をきたす病気です。原因として高血圧のほか、過度の飲酒や栄養状態の影響、加齢、薬剤などが考えられます。
脳内に出血するため、出血した部位の脳は永久にその機能を失うこととなります。そのため、意識障害、片麻痺、言語障害などの後遺症を残すことになります。
血腫量により症状は大きく違い、少量であれば手術する意味は無く、血圧の管理を中心にした点滴による治療が行われます。
血腫量が中等度であれば、血腫の周辺のまだ生き残っている神経が、長期間圧迫されて機能障害をきたすのを軽減するために、局所麻酔下に出血部に細い管を挿入して血腫を外に排出するという方法(定位脳手術)を行います。
血腫量が多い場合には、そのまま放置すれば脳が圧迫されて脳ヘルニアという状態となり生命に危険がおよびますので、救命を目的に全身麻酔下に開頭血腫除去術を行います。

脳内出血

定位脳手術による血腫除去

局所麻酔、静脈麻酔を使用し、頭部にリングを装着します。
リングを装着した状態で頭部CTを行い、リングに対する血腫の正確な位置を計測します。
手術室に移って、頭蓋骨に1cmほどの穴をあけ、計測に従って、細い管を血腫に向かい挿入し、血腫をある程度除去します。残存血腫を除去する目的でチューブを留置して手術を終了します。
数日間チューブを留置したままにして、血腫を溶解する薬を注入して血腫除去を行います。

手術に伴う合併症、危険性

再出血により状態が悪化することがあります。その際は、全身麻酔下の開頭血腫除去術が必要となることがあります。
手術した場所からばい菌が脳内に感染して、脳炎、髄膜炎をきたす可能性があります。
そのほか、わずかですが予期せぬ合併症が起きる可能性があります。

開頭血腫除去術

全身麻酔下に頭蓋骨を数センチ開け、脳を露出します。
顕微鏡を使って、脳と脳の間、もしくは脳内を通って血腫に到達し、血腫を除去します。
十分な血腫除去と止血を確認して手術を終了します。

手術に伴う合併症、危険性

脳損傷や再出血をきたし状態が悪化する場合が稀にあります。
極めて稀に手術した場所から感染して、脳炎、髄膜炎をきたす可能性があります。
そのほか、わずかですが予期せぬ合併症が起きる可能性があります。

慢性硬膜下血腫

脳は頭蓋骨の中で、外側から硬膜、くも膜、軟膜という3つの膜で囲まれています。慢性硬膜下血腫は硬膜とくも膜の間の静脈が切れて硬膜の下に出血し、血腫(血液の塊)をつくる病気です。血腫はほとんどが流動性で内容液は放置しても凝固しにくいことが特徴です。原因として頭部外傷によるものが圧倒的に多く、外傷を受けてから1〜2ヶ月後に症状が出現するのが普通です。従って、転倒する機会の多い高齢者や飲酒の多い人によく起こる病気です。
慢性硬膜下血腫によって脳が圧迫されます。このため頭痛・麻痺・尿失禁・認知症(ぼけ)・うつなどの症状が現れることがあります。放置すると血腫はどんどん大きくなって脳が圧迫され、半身不随や意識障害が起こって生命にかかわります。

慢性硬膜下血腫の治療方法
  • 一定の大きさの慢性硬膜下血腫に対しては、手術(穿頭血腫除去術)を行うのが原則です。局所麻酔により頭の骨に小さな孔を開け、血腫を吸引して洗い流します。場合によっては手術翌日まで管を挿入します。手術後1〜2週間で脳はもとの状態に戻ります。一般的に約10%に血腫がまた大きくなる再発がみられ、再手術を必要とすることもあります。
その他の治療法
  • 血腫が小さく脳への圧迫が少ない場合には点滴にて経過をみることもあります。
穿頭血腫除去術の危険性について

脳の手術ですが、脳に直接触れることはほとんどなく、危険性は比較的少ないです。極めてまれですが、脳内血腫、けいれん発作、硬膜下膿瘍や髄膜炎などが起こることがあります。また十分予防に心がけていますが、肺炎、心不全、腎不全、血液凝固異常、敗血症などの予測しがたい合併症が全くないとは言い切れません。

慢性硬膜下血腫
血栓溶解療法

脳の神経細胞が生きていくために必要な量の血液が脳にこないと、極めて短時間で神経細胞は死んでしまいます。その状態を脳梗塞といいます。脳梗塞になると、どんな薬や手術でも死んだ部分は元に戻りません。こうした脳梗塞の多くは脳を栄養する動脈が閉塞するために起こります。もともと動脈硬化などで細くなっていた脳の血管が血栓化し閉塞する場合(脳血栓症)や、心臓や大血管のなかにできた血栓が脳まで運ばれて脳の血管を閉塞する場合(脳塞栓症)があります。
一般的に太い脳の血管が閉塞するほど、脳梗塞になる範囲は広くなり、症状や後遺症も強くなります。また、脳梗塞となった組織は腫れてきたり、出血をきたすこともあり、この場合はさらに症状の悪化を起こし、死に至ることもあります。

脳梗塞の治療方法
  • 脳の血管が閉塞して数時間の間なら、閉塞した血管を再開通させて、脳梗塞を最小限に食い止めることができる可能性があります。発症から4時間半以内であれば、アルテプラーゼという血栓溶解薬を静脈内投与することで再開通治療を行いますが、その時間を超えるとその薬は使えません。また、半日以上過ぎて脳細胞が完全に死んでしまうとそれを元通り回復させることは不可能です。この場合は、それ以上症状を悪化させないような、点滴や内服などの内科的治療を行います。
    発症から4時間半以上たっているけれども、まだ、画像検査では大きな脳梗塞になっておらず、閉塞した血管を再開通させることにより大きな脳梗塞に陥ることを防ぐことが可能な場合、閉塞しているところまで直接細い管(カテーテル)を入れて塞栓を捕捉し、つまった血管を再開通させる治療(血栓溶解療法)を行います。
血栓溶解療法について

足の付け根に局所麻酔を行い、動脈内にカテーテルという細い管を挿入し、そこから造影剤を流して脳血管の状態を調べます。閉塞している血管がわかれば、その閉塞している部位までカテーテルを入れて塞栓を捕捉して取り除きます。

  • 脳出血・脳梗塞
    予想以上にはやく脳の血管や神経細胞が死んでしまい、それらがもろくなっていた場合、そこに血液を再度流すと、もろくなった血管から血が漏れだし脳出血を起こす場合があります。わずかな出血なら症状の悪化はありませんが、大出血を起こすと、症状の悪化や、時に脳の腫れが強くなり死に至ることもあります。このような場合、外科的手術により血の塊を取り除く場合もあります。また、うまく再開通できなかった場合や早くに神経細胞が死んでしまっていた場合、治療をしても大きな脳梗塞が残ることもあります。
  • 薬剤等によるアレルギー
    治療には造影剤、局所麻酔剤、血栓溶解薬など様々な薬剤を使用します。それらによって稀にアレルギー反応を起こす場合があり、極めて稀にはショックとなることがありますがほとんどは一時的なものです。
  • その他の合併症 カテーテルを挿入した皮膚に皮下血腫ができ、しばらく痛みが残る場合があります。また腎臓、心臓など他の臓器に予期せぬ合併症が起こり状態が悪くなることもあります。

血栓溶解療法を行わない場合
原因となる脳血管の閉塞が見つからない場合や、閉塞部位にうまくカテーテルが到達できない場合、また、術中に前述の合併症が起こる危険性が高いと判断した場合には、血栓溶解療法を行わない、または途中で中止することがあります。その場合、脳を保護したり、症状悪化をおさえるような点滴や内服薬を使用し内科的に治療します。

  治療前
血栓溶解説明書

  治療後
血栓溶解説明書

  治療できなかった場合
血栓溶解説明書

実績

検査内容
脳動脈瘤 開頭術
脳動脈瘤 血管内手術
頚動脈狭窄に対するステント留置
tPA静注療法
血栓回収療法
脳出血
バイパス術
脳腫瘍
顏面痙攣 開頭術
顔面痙攣ボトックス
三叉神経痛
水頭症
合計
2015年
19
17
23
21
12
11
17
20
7
16
0
16
252
2016年
14
18
27
29
14
13
15
23
6
15
2
6
248
2017年
22
26
35
38
15
18
18
24
7
15
2
13
309
2018年
15
28
28
40
27
22
9
18
9
18
2
20
289
2019年
24
30
28
45
30
42
9
18
5
19
2
20
314

スタッフ紹介

部長メッセージ

当科は1968年に当時の村上外科病院に岐阜県内初の脳神経外科として開設されました。この50年の間に培われた地域に密着した暖かい心のこもった医療を提供するという伝統を大切にして、最新、最良の医療を展開してまいります。急性期脳卒中の治療数は岐阜県内最多で東海地方でも有数です。これは“脳卒中を発症したらすぐに朝日大学病院に”という認識が定着してきた結果だと思われます。今後も引き続き努力していきたいと思っております

脳神経外科 郭泰彦

氏名
郭 泰彦
石澤 錠二
岡 直樹
加納 清充
熊谷 昌紀
板津 隆晃
新美 祐介
職務
教授
教授
講師
医師
医師
医師
非常勤
専門分野、学会認定など
脳卒中、脳腫瘍、脳血管内手術、顏面痙攣·三叉神経痛
脳卒中、脳腫瘍、脳血管内治療、顏面痙攣
脳神経外科一般
脳神経外科一般
脳神経外科一般
脳神経外科一般
神経内科一般
卒業大学
岐阜大学
岐阜大学
岐阜大学
岐阜大学
島根大学
岐阜大学
卒業年
1984
1993
2001
2009
2014
2016
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